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【がっちりマンデー】地方ビジネスホテルが面白い!「安いのに儲かる」4社のビジネスモデルを調べてみた

記事紹介

「地方のビジネスホテル」と聞くと、駅前にある安いホテルをイメージする人も多いのではないでしょうか。
しかし、今回の「がっちりマンデー!!」で紹介されたホテルを見てみると、単純に「安さ」で勝負しているわけではありませんでした。
「現場作業員」「釣り客」「スポーツ遠征」「観光客」など、ターゲットを明確に絞り、その人たちが求めるサービスに特化しているのが特徴です。
今回は、番組で紹介された4つのホテルについて、料金やターゲット、運営会社などを比較しながら、それぞれのビジネスモデルを見ていきます。

今回紹介された地方ビジネスホテル4選

まずは4つのホテルを一覧で比較してみます。

ホテル料金ターゲット儲かる理由運営会社上場
たいよう農園約8,000円現場・学生自社食材+食事で集客たいよう農園未上場
R9 The Yard約6,200円現場作業員コンテナ+現場近くに出店デベロップ未上場
GATE802,000~3,000円台釣り客などサービス削減GATE80未上場
スイデンテラス観光客田園風景を商品化LOCAL RESORTS未上場

※宿泊料金は番組で紹介された内容をもとにした目安です。実際の料金は日程やプランによって変動します。

こうして並べてみると、それぞれ全く違う戦い方をしていることが分かります。
では、1つずつ見ていきましょう。

① たいよう農園|「ホテル×農業」で食事を武器にする

まずは四国で展開する「たいよう農園」。
最大の特徴は、宿泊料金に朝食と夕食のバイキングが含まれていること
しかも、単に「食事付き」というだけではありません。
栄養バランスやボリュームを重視したバイキングで、現場作業員など、普段から体を動かす人たちから支持されています。
さらに面白いのが、ホテルを運営する会社自身が農業や養豚を手掛けていること。
自分たちで育てた農産物や豚肉などをホテルの食事に活用することで、食材の調達面でも強みを持っています。
つまり、

農業・養豚

食材を生産

ホテルの食事に活用

宿泊客に提供

という流れです。
ホテルにとって食事は大きなコストにもなりますが、たいよう農園の場合は、自社の一次産業をホテルの競争力に変えているわけです。
そして、この食事が「現場作業員」という明確なターゲットに刺さっています。
「安く泊まりたい。でも、しっかり食べたい」
そんな需要を取り込んでいるのが、たいよう農園の強さなのかもしれません。
また、部活動の遠征などにも利用されているというのも面白いところ。
確かに、スポーツをしている学生にとって「朝夕食べ放題」はかなり魅力的です。
安さだけではなく、「この価格でこの食事」という価値で選ばれているホテルと言えそうです。

② HOTEL R9 The Yard|「ホテルを建てる場所」が違う

今回、個人的に最も面白いと思ったのが「HOTEL R9 The Yard」です。
宿泊料金は約6,200円。
これだけなら「安いビジネスホテル」という印象ですが、面白いのは出店戦略です。
HOTEL R9 The Yardは、駅前の一等地や観光地だけを狙うのではなく、工場、建設現場、空港など、人が働く場所の近くにホテルを作っていきます。
例えば成田の店舗では、成田空港関連の仕事をしている人たちから利用されています。
つまり、

一般的なホテル
→「観光地や駅前にホテルを作って、宿泊客を集める」

R9
→「人が集まっている仕事場を探して、その近くにホテルを作る」

という違いがあります。
さらに特徴的なのが、コンテナ型のホテルであること。
ただし、一般的な貨物用コンテナをそのままホテルにしているわけではなく、ホテルとして快適に過ごせるように設計されたオリジナルのコンテナを使用しています。
この構造によって、一般的なホテルとは違った柔軟な出店が可能になります。
需要が大きければ増室する。
逆に需要が減れば、規模を縮小する。
こうした柔軟性を持たせられるのがコンテナ型ホテルの大きな特徴です。
そして、ここにも会社のルーツが関係しています。
運営会社である株式会社デベロップは、もともとトランクルーム事業などを手掛けてきた会社。
コンテナを活用するノウハウを持っていたからこそ、そこからホテル事業へ展開できたわけです。
「ホテルを作る会社」というより、「コンテナを活用した空間を作る会社がホテルに進出した」
と考えると、かなり面白いビジネスモデルです。

GATE80 マエノリ・アトハク|「いらないサービス」を削って低価格

続いては「GATE80 マエノリ・アトハク」。
こちらは、とにかく宿泊料金の安さが特徴です。
平日なら2,000~3,000円台という価格帯。
しかも、部屋はそれほど狭いわけではありません。
では、なぜここまで安くできるのでしょうか。
ポイントは、ホテルのサービスを徹底的に削っていること
アメニティを必要最低限にしたり、ベッドメイキングなどのサービスを簡略化したりすることで、運営コストを抑えています。
これは一見すると「サービスが悪い」とも思えます。
しかし、釣り人にターゲットを考えると話が変わります。
釣りに来た人にとっては、
「ホテルの豪華なサービスを楽しみたい」というより、「できるだけ安く泊まって、朝早く釣りに行きたい」
というニーズのほうが強いかもしれません。
つまり、

顧客が必要としていないサービスを削る

コストを下げる

宿泊料金を下げる

価格を重視する顧客を集める

という仕組みです。
「高いサービスを提供する」のではなく、必要なものだけを残す
これも地方ホテルならではの戦略と言えそうです。

スイデンテラス|「田園風景」をホテルの商品にする

最後は山形県の「スイデンテラス」。
ここまで紹介した3つとは、少し方向性が違います。
スイデンテラスの魅力は、ホテルそのものだけではありません。
田園風景そのものを宿泊体験にしているのです。
都会のホテルなら、
「駅から近い」
「夜景が見える」
「高級なレストランがある」
といった価値を作ります。
一方、スイデンテラスは田園地帯という立地そのものを価値にしています。
普段、都会で生活している人からすれば、田んぼが広がる景色を見るだけでも非日常です。
つまり、地方では「何もない」ことが、逆に観光資源になる。
これは地方ホテルを考えるうえで非常に重要なポイントかもしれません。

4つのホテルに共通している「儲かる仕組み」

ここまで見ると、4つのホテルは全く違うように見えます。
しかし、共通点があります。
それは、「すべての人に選ばれるホテル」を目指していないこと。
例えば、
たいよう農園
→「しっかり食べたい人」
R9 The Yard
→「仕事でその地域に滞在する人」
GATE80
→「とにかく安く泊まりたい人」
スイデンテラス
→「田園風景や地方の非日常を楽しみたい人」
というように、ターゲットが明確です。
これはホテル業界に限らず、ビジネスの基本でもあります。
「誰にでも好かれる商品」を作ろうとすると、価格もサービスも中途半端になりがちです。
一方で、「この人には絶対に刺さる」という商品を作ることができれば、価格が安いこと以上の価値を提供できます。

「安いホテル」ではなく「無駄を削ったホテル」

今回の4ホテルを見ていて、個人的に感じたのは、
「安いホテル」という表現だけでは本質を捉えきれていないということです。
たいよう農園は、農業・養豚という自社の強みを食事に活用。
R9 The Yardは、コンテナという仕組みを使って出店の柔軟性を高める。
GATE80は、顧客に必要とされないサービスを削る。
スイデンテラスは、地方の田園風景を価値に変える。
つまり、それぞれが、「何にお金をかけて、何を削るのか」を明確にしているのです。
ホテルだからといって、豪華な設備やフルサービスが必要なわけではありません。
宿泊客が本当に求めているものに集中する。
これが、地方ビジネスホテルの強さなのかもしれません。

地方ホテルは「ニッチ戦略」でさらに伸びる?

日本では人口減少や地方の衰退が叫ばれています。
しかし、今回紹介されたホテルを見ると、地方にはまだまだ宿泊需要があります。
建設現場で働く人。
工場で働く人。
空港関連の仕事をする人。
スポーツの遠征に来る学生。
釣りを楽しみに来る人。
田園風景を楽しみに来る観光客。
こうした人たちは、必ずしも「有名観光地」に泊まりたいわけではありません。
「その場所に行く理由」があれば、宿泊需要は生まれます。
だからこそ地方ホテルでは、「とにかく観光客を呼ぶ」のではなく、
「その土地にすでに存在する需要を見つける」という発想が重要なのかもしれません。
今回の「がっちりマンデー!!」を見て、地方ビジネスホテルは単なる「安い宿」ではなく、地域の需要に合わせて徹底的に最適化されたビジネスなのだと感じました。
個人的には、4つの中では特にHOTEL R9 The Yardの「働く場所の近くにホテルを作る」という発想が印象的でした。
ホテルを「建物」として考えるのではなく、人が必要とする場所に柔軟に配置するサービスとして考える。
こうした発想は、ホテル業界以外でも参考になりそうです。

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